巻頭言

 

情報科学研究科の現状と今後

情報科学研究科長 井上 克郎

情報科学研究科は、工学研究科・基礎工学研究科・理学研究科に分散して存在していた情報処理技術およびネットワーク技術に関する教育研究組織を改組・再編し、平成14年4月に創設され、まもなく10年を迎えようとしております。本研究科では、情報科学の基礎や応用はもとより、情報数学の基礎や応用、バイオ情報工学まで、非常に幅広い分野の教育、研究を行ってきました。

各専攻では、それぞれの専門分野の最先端の研究成果が教育にフィードバックされるように工夫すると共に、実践的な知識を身につけるよう、種々の演習やセミナーが用意されています。

例えば、IT SpiralやIT Keysプログラムでは、他大学や産業界の教員と協力し、実践的なIT知識を学ぶ場を提供してきています。これらのプログラムは、文科省の補助金により開始しましたが、その支援の終了後も、本学はもとより連携する他大学の教職員の尽力により、引き続きプログラムを提供し続けています。

また、生物学と情報科学の融合領域の知識の習得のために「先端生物情報融合基礎論」を設け、実際にヒトの細胞からDNAを取り出し遺伝子配列を解析する実習を行っています。この授業は主にバイオの知識のない情報系の学生に提供されており、多くの新たな知見が得られることを目指しています。

研究面では、基礎から応用まで幅広い領域で、数多くの世界最先端でユニークな研究成果をあげてきています。

グローバルCOEプログラム「アンビエント情報社会基盤創成拠点」では、若手研究者育成のための融合プログラムを実施し、多くの優れたアイディアを、普段あまり交流のない研究者間で協力して形にすることを試み、大きな成果をあげました。

また、研究科内ではERATOやCREST事業など、数多くの多くのプロジェクトが実施され、それぞれインパクトのある研究成果を出し続けています。

今後も情報科学技術は、大きな成長や発展が期待され、社会の基盤としてますます重要な地位を占めていくことになります。我々は、そのために必要なイノベーションを創成し、社会にインパクトを与えるような研究を目指すと共に、このようなIT社会の発展に尽くす人材の教育を推進していきます。

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©Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Japan