本専攻では、21世紀における豊かで高信頼かつ安全な高度情報通信社会を形成し、情報流通を柔軟かつ動的に実現するための知的情報ネットワークを構築していくために、先進ネットワークアーキテクチャ構築技術、インテリジェントネットワーキング技術、分散モバイルコンピューティング技術、情報流通プラットフォーム構成技術、ユビキタスネットワーキング技術についての教育と研究を行っています。特に、本専攻では、ネットワークの基盤技術からサービス技術までを網羅した教育を行い、また、これまで個別に発展してきた、コンピュータと通信、有線と無線/モバイル、ハードウェアとソフトウェア、通信と放送、エレクトロニクスとフォトニクスなどの諸技術の有機的な融合を指向した教育研究を、講座間の連携、産業界との連携も積極的にとりながら進めています。このようなシステムオリエンテッドなアプローチによってはじめて実現可能な、産業社会や市民社会に真に有用な新しいネットワークシステムやサービスの創出を目指しています。
先進ネットワークアーキテクチャ(村田研究室)
オーバーレイネットワークやセンサーネットワーク、フォトニックネットワークなどの新しいネットワーク技術の研究に取り組んでいます。特に、グローバルCOEプログラムなどに参画し、生物学や物理学との融合に基づく自己組織型情報ネットワークや複雑系情報ネットワークの研究に取り組み、10~20年後の新世代ネットワークアーキテクチャの実現を目指しています。
図1:先進ネットワークアーキテクチャ
インテリジェントネットワーキング(村上研究室)
サービスの自律的再構成やシステムの自己修復機能を有する高性能・高信頼な新しい情報ネットワークインフラの構築に関する研究に取り組んでいます。特に、光スイッチング型全光ネットワーク技術、マルチメディアサービス品質(QoS)制御技術、高度なサービス生成・サービス制御技術、サービス開発プラットフォーム構築技術などのほか、これらを総合したインテリジェント光情報ネットワークのシステムアーキテクチャとその基盤となるハードウェア、ソフトウェアなどの研究を行っています。
図2:インテリジェントネットワーキング
情報流通プラットフォーム(旧今瀬研究室)
コンテンツ配信・企業間通信・電子商取引など、情報産業を支えるネットワークと情報処理機能の複合した「情報流通プラットフォーム」に関する研究を行っています。コンテンツ配信のための超高速データ転送技術や、サイバーソサイエティためのコミュニティ通信技術、超大規模ネットワークの設計・制御技術など、ネットワーク社会の「将来」を創るための研究テーマに取り組んでいます。
図3:情報流通プラットフォーム
モバイルコンピューティング(東野研究室)
携帯電話や車載情報機器から構成される次世代の無線ネットワークや車車間ネットワークについて、その通信プロトコルや応用システムの研究をはじめ、位置推定技術や高信頼設計技術、性能評価技術などに関する研究も行っています。
図4:モバイルコンピューティング
ユビキタスネットワーク(中野研究室)
通信ノードが環境中に遍く存在するユビキタス環境の実現・活用を目指して、屋内外における通信ノードの移動モデル、通信資源割当て方式などの基本研究から、それらの無線メッシュネットワークなどへの応用に関する研究を行っています。また、次世代情報ネットワークのためのトランスポート技術、オーバーレイネットワーク技術、ネットワーク計測技術などに関する研究も行っています。
図5:ユビキタスネットワーク