概 要
IT Keys(IT specialist program to promote Key Engineers as securitY pecialists)は、情報セキュリティ分野における世界最高水準の人材育成拠点の形成を目的とする「文部科学省:平成19年度先導的ITスペシャリスト育成推進プログラム」の一つとして、平成19年10月にスタートしたプロジェクトです。奈良先端科学技術大学院大学、京都大学、大阪大学、北陸先端科学技術大学院大学の情報系4大学院の教員と、情報通信研究機構、情報セキュリティ研究所、JPCERTコーディネーションセンター、NTTコミュニケーションズの4企業・団体の実務者の力を結集することにより、高度かつ実践的な情報セキュリティに係る人材の育成が可能な産学連携型の教育拠点を形成しています。
各大学院に所属する学生より参加希望者を募集し、IT Keys運営委員会の審査を経て選抜された約20名の学生(IT Keys登録学生)を主な育成対象として、1年間、集中的に講義・演習を行います。本教育コースでは、知識・技術基盤となる情報セキュリティリテラシーを習得し、かつ、実践的な情報セキュリティ対策を講じる能力を修得し、組織における情報セキュリティ部門の責任者という先導的な立場を長期にわたって担うことができる人材を求めています。本教育コースでは、情報セキュリティスキルマップの16のスキルを網羅することはもちろんのこと、管理系分野(経営、法制度等)の教育も網羅的に行っていきます。座学に加え、数日間の短期集中演習を合宿も含めて年6回程度行います。演習では具体的なセキュリティインシデントを想定した危機管理演習など、実機を用いた実践的な課題に取り組むことが出来ます。
教育コース内容
IT Keysでは、多面的・総合的能力を持ち、経験に基づく知識と勘を備えた実践型人材の育成を目指し、三つの科目群を開講しています。
1. 基礎科目群 〜体系化された基礎的知識の習得〜
この科目群では、情報セキュリティに関する様々な仕組みを理解するために必要となる
基礎的な情報科学や計算機工学・通信工学に関する知識の習得を図ります。
2. 先進科目群 〜総合的知識の習得と新たな問題への対応能力の拡充〜
この科目群では、情報セキュリティに関する最新の知識および法律面・倫理面・経営面など
実務に必要な知識の習得を行うとともに、コンピュータネットワークの恒常的な革新に伴って現れる
コンピュータネットワークの恒常的な革新に伴って現れる情報セキュリティの
情報セキュリティの新たな問題にも対応できる能力の向上を図ります。
3. 実践科目群 〜座学および体験を通じた経験的知識の習得と実践能力の拡充〜
この科目群では、情報セキュリティに対する既知の脅威・攻撃に対して
組織の規模や環境に応じた予防対策を行える能力、未知の脅威・攻撃に対して迅速かつ的確な対応を行い、
永続的な対策を種々の観点から総合的に立案できる能力等の向上を図っていきます。
演習風景
演習結果発表会風景