平成26年12月12日(金)に大阪大学吹田キャンパス銀杏会館にて、情報数理学専攻公開シンポジウム「サービス科学を拓く数理モデルとアルゴリズム」(主催:情報科学研究科、協賛:IT連携フォーラムOACIS)を開催しました。今回のシンポジウムは、文部科学省技術試験研究委託事業「数学・数理科学と諸科学・産業との協働によるイノベーション創出のための研究促進プログラム(数学協働プログラム)」の支援を受け、情報・数理科学の基盤技術による現実問題の解決を目指す研究者が交流する場として開催しました。
近年では、情報処理・通信・センシング技術の発展により、現実社会における人間の活動データを収集・蓄積するためのインフラが整備されつつあります。しかし、これらの大規模データが公共・企業サービスに利活用するための基盤を整えるためには、収集から解析や可視化に至るまで多くの技術的な課題を解決する必要があります。そこで、本シンポジウムでは、センシング・観光・エネルギーを主要なテーマに、講演者と参加者が大規模データの利活用に基づくサービスを実現するための技術的な課題とその解決策を議論しました。
●岡本 正吾(名古屋大学)
「多階層かつ多次元なヒトの質感空間の計算」
●堀崎 遼一(大阪大学)
「複眼光学系を使った撮像・表示システム」
●斉藤 和巳(静岡県立大学)
「ICT技術による静岡県観光・産業活性化に関する連携研究」
●蓮池 隆(大阪大学)
「移動手段の特性を考慮した観光経路設計」
●稲垣 伸吉(名古屋大学)
「車の使用予測と車載蓄電池の充放電に基づくエネルギー管理システム」
●和田 孝之(大阪大学)
「ロバスト最適化の確率的解法とその最適潮流計算への応用」
学外から3名の招待講演者と情報数理学専攻の若手教員3名に、センシング、観光、エネルギーの応用分野における技術的課題とその解決策についてご講演いただきました。
さらに、情報数理学専攻の各研究室が最新の研究成果をポスター形式で発表し、教員・学生と参加者との研究交流を行いました。各所で活発な議論が行われ、大いに盛り上がりました。
本シンポジウムには、情報科学研究科の教員と学生が47名、工学部応用自然科学科応用物理学科目学生が72名、外部から13名、合計132名にご参加いただき、盛況のうちに終えることができました。