平成26年度 一日体験教室

副研究科長 | 森田 浩

 情報科学研究科では、情報科学の面白さや素晴らしさを紹介することで情報科学に関する各分野に対する理解を深める機会を提供し、進路選択の一助となるために、高校生・高等専門学校生、大学生、保護者の方々を対象とした「一日体験教室」を平成17年から開催しています。本年度も、本学「いちょう祭」行事の一環として、平成26年5月3日(土)に開催しました。情報基礎数学専攻は、豊中キャンパスで、他の6専攻は吹田キャンパスの情報科学研究科棟で実施しました。午前中は、各専攻における研究内容を説明する研究室開放のコーナーを用意して、自由に見学していただきました。午後は、情報ネットワーク学専攻の松岡茂登教授による「エネルギーセントリック データセンタ」と題した講義の後、6専攻6研究室による体験学習を2コース各3クラスに分かれて行いました。本体験教室には、高校生、大学生を中心に106名もの参加者がありました。また、アンケート結果では、「興味が持てた」「わかりやすかった」等といった意見が寄せられ、夏にある大学説明会にもぜひ参加したいという学生も多くありました。本学の情報系分野に興味があり、進学希望の高校生が多かったことがわかります。一日体験教室は研究科の恒例行事として定着しつつあります。平成27年度も5月2日(土)に開催いたしますので、多数の参加をお待ちしております。

研究室開放―専攻紹介

1. 情報基礎数学専攻

情報科学の基礎を担う数学研究や、数学を応用した情報科学の研究を行っています。専攻を構成する教員の研究領域とその内容について紹介しました。また、教員の著書を展示しました。

2. 情報数理学専攻

空間を伝播する光の特性や現象を活用した、高性能・高機能な情報処理やシステムの研究をしています。コンピュータを活用した機能イメージングとDNA分子による極小サイズの情報処理技術を紹介しました。

3. コンピュータサイエンス専攻

高信頼性ソフトウェアを効率的に開発する方法について研究を行っています。一日体験教室では、これまでのソフトウェア開発の歴史と最新の研究内容を紹介しました。

4. 情報システム工学専攻

画像、音声、ネットワークなどの処理主体を、ハードウェアとソフトウェアを組み合わせた“システム”として捉え、最適なアルゴリズムや構成方式の検討、ならびに最先端の設計技術を駆使して“システム”を実装する研究を進めています。これらの中から最新の研究成果をいくつか紹介しました。

5. 情報ネットワーク学専攻

ワイヤレスネットワーキング、有無線シームレスネットワーキング、光ネットワーキングと、それらに基づくマルチビュー映像配信システム、エージェント通信システム、ネットワークービスプラットフォームなどに関する研究を行い、より快適なネットワークの構築を目指しています。その成果の一部を紹介しました。

6. マルチメディア工学専攻

情報技術(IT)の中核であるデータベース技術と、ユビキタス・P2P・Webなどのさまざまな技術を融合させ、高度なマルチメディア情報システムを構築する研究を行っています。私たちが構築したいくつかのシステムについて、デモやパネルを用いて紹介しました。

7. バイオ情報工学専攻

バイオ燃料やバイオプラスチックを生産する微生物のつくり方を研究しています。コンピューターシミュレーションなどの情報科学をバイオテクノロジーに融合させる研究についてデモや展示を行いました。

講義「エネルギーセントリック データセンタ」(情報ネットワーク学専攻 松岡茂登 教授)

 SNSやメールなど、我々の日常生活に欠かせない各種電子サービスをネットワークの”向こう側”で支えているのがデータセンタです。今、データセンタではその電力消費が急増しています。データセンタの現状とその電力消費の削減方法について講義していただきました。

体験学習

1. ホログラフィによる立体像再生
 (情報数理学専攻)

光の波の性質を利用したホログラフィは、錯覚などに依らない立体撮像技術です。ホログラフィの原理を学習し、簡単な立体をデザインして再生する実験を体験してもらいました。

2. ソフトウェア開発における要求伝達を体験する
 (コンピュータサイエンス専攻)

ソフトウェアを作る時には、そのソフトウェアを使う人がソフトウェアを作る人に要求を正しく伝える必要があります。その要求伝達の難しさをレゴブロックを用いることによって体験してもらいました。

3. マイコンプログラミング体験
 (情報システム工学専攻)

情報通信機器、家電機器などいたるところでマイコンは使用されています。マイコンのプログラミングを通じてハードウェアを動かす面白さを体験してもらいました。

4. 無線ネットワーキング体験
 (情報ネットワーク学専攻)

スマートフォンの普及などにより、無線ネットワークの高速・大容量化が求められています。最新技術の原理と効果を簡単な実験を通じて体験してもらいました。

5. 仮想空間を作ってみよう
 (マルチメディア工学専攻)

コミュニケーションやエンターテインメントなどに用いられる仮想空間を、デジカメで撮影した写真を使って簡単に構築できる技術について体験してもらいました。

6. コンピュータで生命を探る
 (バイオ情報工学専攻)

微生物の顕微鏡観察や、培養に用いるジャーの操作などを通じて、バイオテクノロジーの基礎を体験し、情報科学がひらくバイオ生産の可能性を学習してもらいました。

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©Graduate School of Information Science and Technology, Osaka University, Japan