Pensylvania state university研修体験記 (佐々木勇和)

はじめに

大阪大学の海外インターンシッププログラムで、2013年3月7日から3月30日の約3週間、アメリカのペンシルバニア州にある Pensylvania state university(ペンシルバニア州立大学) において研修を受ける機会を頂きました。ここでは、その体験についてご報告いたします。

研修内容

私は,以前から共同研究をしているWang-Chien Lee先生と,新しく始めた研究に関して議論を行いました.

・位置データにおけるレンジTop-k検索手法
 この研究は,以前に共同研究していたものと違い,初めて議論する研究であったため,まず簡単なプレゼンテーションを行い,アドバイスを頂きました.特に,サーベイすべき論文に関していろいろ助言を頂きました.以下に,簡単に研究に関して説明します.
 近年,スマーフォンやタブレットの普及により,いつでもどこでもインターネットに接続できる環境が整ってきています.それに伴い,位置依存サービスへの注目が高まっています.位置依存サービスでは,例えば,徒歩15分以内の人気のあるレストランの検索などが考えられます.このとき,この検索において,「距離」と「人気度」という2つの指標が重要になってきます.まず,距離に関しては,レンジクエリと呼ばれる,範囲を指定して,その中にあるデータを取得する検索があります.また,人気度においては,Top-k検索と呼ばれる,上位k個の関連のあるデータを取得する検索があります.この2つを統合して,レンジTop-k検索とよばれる,ある範囲内に存在する関連の高い上位k個のデータを取得する検索方法も提案されています.しかし,このレンジTop-k検索は,位置を保持するデータに関しては,まだ行われていません.
 そこで,本研究では,位置データに関して,レンジTop-k検索手法について提案します.特に,位置データの数が急激に増えているため,分散ネットワーク環境に注目します.検索クエリを受信したサーバが他の子端末との通信のコストをできる限り小さくして,取得することを目的とします.そのため,提案手法においては,サーバは,子端末が保持するデータを管理すること,およびキャッシングにより子端末が保持するデータを保持することを行います.子端末が保持するデータにおいて,上位k個のデータになる確率が高いデータを優先的にキャッシュすることや,検索対象となる子端末を絞り込めるデータのみを管理することにより,通信のコストを減少させます.この方法に関しては,現在始めたばかりですので,具体的な方法や,評価に関してはまだありません.
 この研究は,7月に国際会議ICDEに投稿する予定でいます.

文化

今回のインターンシップは,3週間と短いこともあり,あまり外に出歩くことが少なかったですが,あるビジネスが非常に面白かったです.そのビジネスは授業のノートを売買するといったものです.成績優秀者にオファーを出し,毎授業毎にノートを買い,テスト前になると普段怠けている学生に売るといったものです.このビジネスは27年も続いており,非常に歴史があり,その大学に根付いてるものとなっていました.日本では,なかなか実現することは難しそうなものですが,真面目な学生と怠けてる学生,両方にメリットがある非常に有意義なものだと感じました.

おわりに

今回のインターンシップにおいて,Wang-Chien Lee先生と直接お会いして議論することができました.それにより,研究が非常に進捗したと思います.この成果を国際会議および論文誌に投稿するために,日々邁進していこうと思います.最後に、このような貴重な機会をくださった大阪大学とPennStateのスタッフの 方々、アメリカでお世話になった先生、学生、スタッフの皆様に心よりお礼申 し上げます。