海外インターンシップ 体験記

私は2013年9月14日から10月15日までの約1ヵ月間、ドイツのカール・フォン・オシエツキー大学オルデンブルク(Carl von Ossietzky University Oldenburg)(以下、オルデンブルク大学)に滞在し、Daniela Nicklas先生のもとで研修を行いました。本レポートは研修内容と現地での生活について報告するものです。

[Oldenburg]

私が滞在したオルデンブルクはドイツ北西部、オランダとの国境にほど近い都市です。また、近隣都市としては東に45kmほど離れたところにブレーメンがあります。都市の規模としては人口16万人ほどでそれほど大きくはありませんが、街の中心部では週に何度も市場や催し物が開かれ人口規模の割に非常に活気にあふれているという印象を受けました。

オルデンブルグの街並み

1年に1度の祭りの様子

[研修内容]

私は1ヵ月間、Nicklas先生の所属するオルデンブルク大学のOFFISという研究施設にお世話になり、日本で行っている研究をベースに研修を行いました。具体的には、私の研究テーマである自己組織可マップ(SOM)を用いた学習ベースオンラインモニタリングシステムの実現のためにオンラインデータ管理を学びました。先生らのグループはオンラインデータ管理が専門分野であり、Odysseusというオンラインデータ管理のための汎用性の高い優れたフレームワークを構築しました。渡航前のNicklas先生との研修内容の相談では、そのOdysseusを拡張させ、SOMを扱えるようにすること、Concept Drift検出可能なアルゴリズムを実装することを研修内容に決定しました。しかし、実際に作業を開始してみると、Odysseusの使い方を学ぶのに思ったよりも時間がかかり、その結果、これらの機能拡張をするには研修期間が短すぎることがわかりました。そこで、先生と相談して、研修内容の変更を変更しました。先生と研修内容変更の相談をする中で感じた一番の問題は、やはり言葉の問題でした。日本語であっても理解するのに必死な研究の話を英語でするということで大変苦労しました。しかし、紙に図を書き、それをもとに話し合うというスタイルにすることで理解が追いつくようになり、新しい研修内容を決め目標を設定することができました。新たな研修内容ではOdysseusの機能拡張は一旦やめ、Concept Drift検出プロセスのみにフォーカスした内容としました。こちらの内容でも、やはり多くの場面で苦労しましたが多くのアドバイスを頂き、目標のすべてを達成することはできませんでしたが、研究をすすめることができました。また、将来的なOdysseusの利用を見越してOdysseusの使い方、機能拡張の仕方なども教えて頂きました。

研修していたOFFIS

研究スペース

[生活]

滞在中はオルデンブルク大学の寮で生活をしていました。寮は私が研究をしていたOFFISとは少し離れた閑静な住宅街にあり、毎日自転車で15分ほどかけて通学していました。寮は個人部屋でしたが、共有スペースもあり、そこで、様々な国から来た留学生と互いの文化や、研究、家族などの話をして過ごしました。このような場は私にとって異文化を理解する場であると同時に、外国の方からは日本や日本の文化はどう捉えられているのかを知る貴重な場でもありました。異国文化だけでなく、日本の文化に関しても自分の視野を広げられたと感じています。

学生寮

また、生活の中で驚いたことの一つはドイツの人は朝仕事に行くのが非常に早いということです。特に早い方は朝の7時前には仕事を始め、昼の3時には帰宅していました。その方曰く、そのほうが日々の生活を楽しめるそうです。

郷に入っては郷に従えということで私もトライしましたが、いまいちなじめず日本式の9時5時を基本に研究を行っていました・・・。しかし、仕事もきっちりしながら、日々を楽しもうというスタンスに感銘を受け自分の生活に取り入れたい姿勢だと感じました。

ブレーメンへの旅行にて

ハンブルクへの旅行にて

また、研修中に学生を含め、非常に多くの人々と知り合い交流をもつことができました。そのうちの何人かとは週末を使ってブレーメンやハンブルクに旅行に行きました。そんな中、彼らと交流する上で強く感じたのは自己主張をすることの大切さです。私は相手のことを知ろうという意識は強かったですが、自分のことを発信するという意識は低かったのです。これはドイツ人の友人にもっと自分の事をしゃべらなきゃと指摘してもらったことで気づきました。これは、日本での生活では言われたことはなかったので、やはり日本人は自己主張が薄いのかなと感じました。なので、私は自分の意見を発信することを強く意識していました。また、これは帰国後も意識しています。

[おわりに]

今回のインターンシップの制度を利用して過ごしたオルデンブルクでの1ヶ月間は私にとって非常に貴重な体験となりました。異なる文化の国で生活しながら、研究をするというのは困難でもありましたが、刺激的で自分の視野を広げることができたと心から思います。また、それと同時に自分の語学力、研究を進める上での知識を含めた能力、議論する力などの不足を痛感しました。しかし、これら課題が見つかったこと自体が大きな収穫であり、必ずこれらの課題を克服して自己の成長につなげたいと考えています。

最後になりますが、私にこのような貴重な機会を与えてくださった本学の先生とスタッフの皆様、カール・フォン・オシエツキー大学オルデンブルクの先生、スタッフ、学生の皆様にこの場をお借りしまして心からお礼申し上げます。