University of California Irvine研修体験記(中川 翔)

はじめに

2014年9月16日から2014年10月16日までの1ヶ月間、アメリカ合衆国カリフォルニア州アーバインにある、University of California(UCI)で研修活動を行いました。 ここでは、その体験について報告いたします。

アーバイン

アーバインはアメリカの西海岸のカリフォルニア州のロサンゼルスとサンディエゴの間にあります。 治安はとても良好であり、海沿いには高級住宅が多数存在しています。 気候は非常に温暖で、9月〜10月でも日中は半袖で十分な気温で、10月はじめにもBeachには海水浴客が沢山いるほど温かいです。 また、元は砂漠だったために雨は少なく、私の滞在中には一度も雨が降りませんでした。 不便な点としては、車社会のアメリカらしく公共交通機関は十分に整備されておらず、路線バスも1時間に1本程度しか運行されていませんでした。

研修内容

私は、Prof. Pai ChouやProf.Pai Chouに紹介していただいたProf.Ahmed Eltawilと私の進めている研究に関して様々な議論を行ったり、研究の紹介を受けました。

Prof.Pai Chouの研究室では、大きく分けて2つの研究を行っていました。1つ目は、パイプラインのセンサネットワークに関しての研究です。 地下のパイプラインにセンサを配置してセンシングして、データをWi-Fiでサーバまで送信することで、地下というトラブルを検知しにくい環境の 状態を監視するシステムを構成していました。2つ目は、乳児用の危機管理システムについての研究です。乳児は寝返りや寝相によって、呼吸困難 になったり、ベッドが落ちそうになることがあります。マイクによって呼吸音を検知したりセンサを用いて寝相を検知したりしてデータを両親や看護師 へと送信することで、危険な状態をアラーム音で知らせることができます。

これらの研究に、私の研究している無線全二重通信を適用することができるか、適用したらどのような効果を得られるかを議論しました。 無線全二重通信とは、同周波数帯・同チャネルで送信と受信を同時に行う無線通信技術です。送信電波が受信電波に比べて大きすぎることで受信電波が 破壊されてしまうため、これまでの無線通信機は送信と受信を別々に行う半二重通信が一般的でした。それに対して、干渉除去技術の発達により、無線 全二重通信可能な無線通信機が実用化されつつあります。この無線全二重通信をマルチホップ通信に適応することで、パケット中継のオーバヘッドを無視できるため end-to-endのスループットを向上することができると考えられます。 しかしながら、議論の結果、Prof. Pai Chouの行っている研究ではデータ集約が重要であるため、スループットを向上させるメリットはなさそうだという結論になりました。 そのため、スループットが重要なアプリケーションへの応用が重要であると考えられます。例えば、Factroy Automation(FA)という工場自動化技術では、 機械同士が通信を行い、同期等を行うため、通信の品質は重要になってきます。このような範囲へと応用先を広げていくのが良いのではないかという意見を頂きました。

また、UCIで無線全二重通信に関して研究を進めているProf.Elawilを紹介していただき、議論を行いました。 無線全二重通信では、自身の送信電波を除去する技術が重要となります。干渉除去方法について議論を行い、 干渉除去の性能を上げる方法について意見を頂きました。

研究室のあるEngineering Hallと研究室

おわりに

今回の海外インターンシップでは研究についてだけでなく、英語や文化面でも様々な事を学ぶことができました。このような貴重な経験をさせて頂いた情報科学研究科の皆様、研究室の皆様、また現地での研究、生活を支援して頂いた皆様に深く御礼を申し上げます。