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研究科紹介

白坂 将
准教授 Sho Shirasaka

白坂 将 しらさか しょう

  • 情報数理学専攻
  • 非線形数理講座

研究テーマ・概要

非線形力学系の次元縮約とその応用

自然界にみられる動的なふるまいの多くは大自由度かつ非線形性を伴い、その解析は容易ではありません。しかしながら、ニューロンやタンパク質といった機能的な素子、さらにはその集団のふるまいの背後に、低次元の骨組みが潜んでいることもよく観察されます。この特性を利用し、支配的な低次元ダイナミクスを抽出することで、神経回路網といった複雑な大規模システムの解析を非常に簡素化することができます。これは自然現象の解析のみならず、電力システムといった大規模な工学的システムの解析・設計にも役立てられています。

このような背景のもと、高次元の非線形時間発展システムから、低次元の支配的な骨組みを抽出するための系統立った枠組み(次元縮約法)の開発、およびその応用研究を行っています。例えば、従来手法では扱うことのできなかったハイブリッド力学系といった新しいクラスの非線形ダイナミクスに対して次元縮約法を拡張し、そのリズム同期現象といった協同現象の解析に取り組んでいます。また、次元縮約法を用いた協同的なふるまいの安定性最適化といった、非線形システムのデザインに関わる課題にも取り組んでいます。さらに、作用素論的力学系解析手法を介した、次元縮約法とデータ駆動型科学との結びつきにも着目しています。作用素論的手法に基づく次元縮約法について、その理論的側面の発展、およびデータ解析アルゴリズムの開発に取り組んでいます。この取り組みは、複雑な実システムの支配的な低次元構造をデータのみから効果的に抽出し、その解析に役立てることにつながると期待されます。

略歴

  • 2017年 東京工業大学 博士(工学)
  • 2017年 東京大学 先端科学技術研究センター 特任研究員
  • 2018年 大阪大学 大学院情報科学研究科 情報数理学専攻 助教
  • 2021年 大阪大学 大学院情報科学研究科 情報数理学専攻 准教授

連絡先

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