
有木 進 ありき すすむ
- 情報基礎数学専攻
- 離散構造学講座
研究テーマ・概要
表現論とその応用
表現論とは与えられた関係式を満たす行列や線形作用素の組を組織的に見つける手法の開発を目的とした分野です。代数学の入門書では必ず群・環・体が紹介されるが、群のみが非可換代数系で環・体は可換代数系です。つまり、非可換を扱うのが表現論で可換を扱うのが代数幾何・数論といえば、乱暴ではありますが第一近似としては当たらずといえども遠からずといえます。もちろん実際にはこれらの手法が絡み合って各々の問題意識に沿って研究しています。
数理解析研究所で誕生した代数解析を標榜する一派(しばしば佐藤スクールと呼ばれる)は、数理物理に現れるソリトン理論や可解格子模型を表現論的に扱うことに成功しましたが、この京都学派の物理的表現論をモチーフにし代数群・量子群のLie理論に現れる有限次元代数の表現を研究することが有木研究室の中心テーマです。多くの手法が交錯するところや本来は計算するのが難しいものを完全に組合せ論のレベルまで落として計算できるようにするところに醍醐味があります。最近は理論計算機科学に関係するGCTと呼ばれる表現論も考え始めています。
略歴
- 1989年4月 現東京海洋大学 海洋工学部 流通情報工学科
- 2002年4月 京都大学 数理解析研究所
- 2003年度 日本数学会秋季賞 受賞
- 2011年度より 日本数学会代数学分科会 運営委員(継続中)
- 2010年4月 現職
連絡先
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