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情報数理学シンポジウム IPS2025 「グリーンコンピューティングを支える情報数理学」開催のご案内
イベント
研究活動
情報数理学
掲載日:2024年10月04日
日時:2025年1月31日(金)13:00~17:00
会場:大阪大学コンベンションセンター3階 MOホール、同1階会議室1
(〒565-0871 大阪府吹田市山田丘1-1 [アクセス:https://facility.icho.osaka-u.ac.jp/convention/map.html])
参加費:講演会は無料 (意見交換会は有料)
参加登録:下記フォームからお申し込みください
https://forms.office.com/r/ST0rtNJ0Te
※ 講演会終了後の意見交換会(参加費:一般2500円、情朋会2000円、学生500円)に参加ご希望の方もこちらでお申込みください。参加費は当日、現金でいただきます。
※ Microsoft Forms で作成しています。アクセスできない場合は、問い合わせ先まで、お名前・ご所属・Emailアドレス・意見交換会参加の有無・情朋会(当研究科同窓会)会員か否か、を添えてご連絡ください。
主催:大阪大学大学院情報科学研究科
協賛:IT連携フォーラムOACIS、大阪大学大学院情報科学研究科同窓会 情朋会
問い合わせ先:大阪大学大学院情報科学研究科 情報数理学専攻 世話人一同
E-mail: ips2025wg@ips.ist.osaka-u.ac.jp
※ [at] をアットマーク @ に置き換えてください。
開催趣旨
情報数理学は、情報・物理・数学を駆使することで、ますます複雑化する高度情報化社会の諸問題を解決する学問です。インターネットを含めた我々の日常生活から、工場・プラントなどの産業に至る様々な場面での活用が切望されています。本シンポジウムは、このような情報数理学の研究や教育活動を広く内外に紹介するために隔年で開催されているものです。
今回のシンポジウムは、 持続可能な形で社会の発展を支えるための、環境負荷削減に資する新しい情報・通信技術の取り組みが急務となっていることを鑑み、「グリーンコンピューティングを支える情報数理学」をテーマとしています。当該分野の第一線で活躍されている研究者をお招きし、研究成果をご講演いただくとともに、持続可能な情報・通信技術の発展に向けた連携の推進を目指します。 加えて、当専攻における各講座での最先端の研究内容をポスター展示と説明・議論により専門外の人々にも分かり易く紹介し、情報数理学専攻が目指す目標とそれに向けた活動を広く社会に公開します。
プログラム
12:00~ 受付
13:00~13:05 研究科長挨拶
13:05~14:05 薄 良彦(京都大学)
「非線形力学系のクープマン作用素:理論と工学への応用」
クープマン作用素とは,非線形力学系の観測量(系の相空間上で定義されるスカラー関数)の時間発展を表す作用素である。非線形の微分あるいは差分方程式で記述される力学系に対して,クープマン作用素は無限次元であるものの線形となる。この性質を利用することにより,非線形力学系の解析や制御を線形作用素の観点から行うことが可能となる。本発表では,非線形力学系のクープマン作用素に関する理論とそのシステム制御や電力・エネルギー工学への応用について紹介する。
14:05~15:05 堀 啓子 (滋賀県立大学)
「多面的な”グリーン”のための数理最適化技術の適用と課題 ~地域における再生可能エネルギー計画の事例から~」
再生可能エネルギーは、カーボンニュートラルなエネルギー源として有望かつ不可欠な技術であるものの、立地地域の自然生態系の損失やエネルギー資源が生み出す資本の流出など、その導入によって引き起こされる課題も存在します。本発表では、地域に導入する再生可能エネルギーミックスやその空間配置について、遺伝アルゴリズムによって多目的最適化を試みた事例を紹介し、脱炭素だけでない“グリーン”を同時達成するための数理最適化技術の役割と課題について話題提供します。
15:05~15:20 フラッシュトーク(情報数理学専攻各講座)
15:20~16:00 ポスターセッション(情報数理学専攻各講座、於:会議室 1)
16:00~17:00 瀧ノ上 正浩(東京科学大学)
「分子コンピューティングによる液体的知性の構築」
我々生命は、DNA、RNA、タンパク質といった情報生体高分子を利用して巧みな情報処理を行っている。このような仕組みを模倣した分子コンピューティングの研究が進展している。特に、DNAは塩基配列を、自由エネルギー最小化の原理に基づいて設計することによって、様々なナノ構造を構築することができ、それを情報処理のユニットに使うことができる。本発表では、当研究室が最近注力しているDNA液滴と呼ばれる、DNAでできたマイクロメートルサイズの液滴を用いた、分子認識や論理演算が可能なDNAコンピューティング技術について報告する。miRNA等の生体情報を入力とした情報処理のみならず、情報処理の結果を動きに変換するなど、人工細胞や分子ロボットの構築に向けた技術の開発が進んでいる。本発表では、その基礎になる体系と最近の成果を示す。
17:30~ 意見交換会