研究者紹介 コンピュータサイエンス専攻

ソフトウェア工学講座

教授KULA RAULA GAIKOVINA

KULA RAULA GAIKOVINA

コンピュータサイエンス専攻

ソフトウェア工学講座

2013 博士号取得 奈良先端科学技術大学院大学(情報科学)
2013 大阪大学大学院情報科学研究科 特任助教
2017 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学 助教
2023 奈良先端科学技術大学院大学 情報科学 准教授
2024 大阪大学大学院情報科学研究科 教授

研究テーマ

ソフトウェアエコシステム

ソフトウェアはもはや単独で開発されるものではなく、私たちは多くのサードパーティライブラリやフレームワークに依存して機能を提供しています。開発者がこれらの依存関係を管理する際、依存性管理やバージョン互換性の問題が発生することがあります。
私の研究は、これらの依存関係がソフトウェアエコシステムとして進化し、相互に影響を及ぼしながら変化していくという全体的な概念に焦点を当てています。ライブラリパッケージエコシステムの発展と共に、私はMaven(Java)、NPM(JavaScript)、PyPI(Python)など、代表的なソフトウェアエコシステムに関する実証的分析を行っています。

コードとしての開発者の熟練度

私たちは、自然言語スキルを評価するために使用される言語フレームワーク(例:日本語能力試験)を参考にし、この概念を開発者が書くコードに適用しています。これを「コード熟練度」と定義し、私は開発者がどのようにコードを書くかを深く理解することに興味を持っています。私たちは、コードの品質を基に開発者のスキルを測定し、そのコードがコラボレーションにおける信号として機能する方法を調査しています。プログラミング教育や、開発者が基礎的なプログラミング概念からより高度なアルゴリズム・デザインパターンに進化する過程を分析しています。現在は、Pythonプログラミング言語とPythonicコードに焦点を当てています。

社会を超えて開発者を繋ぐコラボレーション

ソフトウェア開発は現在、グローバルな協力活動です。この研究分野では、パプアニューギニアのような新興国の開発者がどのようにソフトウェアエンジニアリングを社会に統合しているのかを探求しています。私は、国際的な共同研究者、ワークショップ、インターンシップを通じて、ソフトウェアエンジニアリングのグローバルな視点を提供しています。



実証的な科学者として、私のチームは人間および社会的側面、進化、セキュリティ、AI支援技術に関連する仮説を調査し、以下のような研究質問を投げかけています:

コードの熟練度は、開発者のスキル評価にどのように活用できるか?
ソフトウェアエコシステムは、どのようにスケーラビリティを維持し、持続可能性を確保するか?
ソフトウェアエコシステムは、どのようにリソース管理と進化を支えながら維持されるか?
熟練したコードは、メンテナンス性の高いソフトウェアを示すのか?
エコシステムにおけるセキュリティをどのように強化できるか?
熟練したコードは、どの程度セキュアであるか?
ソフトウェアエコシステムにおけるAI技術の役割は何か?
AI技術は、どのように開発者のコード熟練度を向上させるか?

連絡先

E-mail: raula-k@ist.osaka-u.ac.jp

4桁の番号は同キャンパス内からの内線番号です。
外線からは、S: 06-6879-xxxxS*: 06-6105-xxxxT: 06-6850-xxxx となります。
メールアドレスは、末尾が省略されていますので、送信前に osaka-u.ac.jp を付加してください。