在学生の方へ講義・履修高度教育活動教育の国際化2025年度リスト

2025年度(令和7年度)の海外インターンシップ

倉谷 元琉[修士1年]
情報科学研究科 マルティメディア工学専攻 原研究室

滞在先:コペンハーゲン大学 (University of Copenhagen), Copenhagen, Denmark

渡航期間:2025年9月1日~2025年10月31日

はじめに

私は2025年9月1日から同年10月31までの2ヶ月間、デンマークのコペンハーゲン大学(Copenhagen University)にてKarras Panagiotis先生のもとで海外インターンシップを行いました。

滞在先の生活と研修内容について報告します。

デンマーク・コペンハーゲンについて

デンマークはヨーロッパの中でも、ドイツの上に位置する国であり、中でもコペンハーゲンはドイツと隣接した島ではなく、その東側に位置するシェラン島にある、デンマークの首都となります。コペンハーゲンの人口はおよそ80万人で、日本における佐賀県とほぼ同等の人口であり、比較的に穏やかで自然も豊かな街でした。公用語はデンマーク語なのですが、人口が少ないこともあり、街の多くの人は英語を話せるため、私も英語を用いて生活を不自由なく送ることができました。

建築物の多くは歴史を感じさせるヨーロッパの街並みでとても落ち着いており、北欧らしいかわいいデザインもところどころに見られるところが印象的でした (写真1)。天候は10月に入ると雨のことが多く、また10月中旬からはかなり気温が低く、1桁台の気温が多い印象でした。

滞在先の大学では主に2つの研究室を使わせていただき、1つはデンマークの映画の舞台にもなった、歴史ある校舎であり、もう1つは街中にある自然公園の中にある、とても綺麗で空気の澄んだ場所(写真2)にあり、とても快適に過ごすことができました。

学生はブラジル、中国、イタリア、台湾などさまざまな国から来ており、みなさんとても親切にしていただき、最終日には大学のマグカップをいただけました(写真3)。

写真1:Nyhavnの景色

写真2:自然公園内の研究室

写真3:大学マグカップ

研修内容について

私はコペンハーゲンでの研修前からKarras Panagiotis先生と連絡を取り合い、そこでコペンハーゲンで行う研究の基礎を準備しておりました。ここでは、研究対象となる問題の定義と、渡航後の現地での主な研修成果についてまとめさせていただきます。

サブグラフマッチングアルゴリズム選択と、私の研究について
サブグラフマッチングとは、大規模なグラフデータベースの中から、特定の構造を有する部分グラフを全て探索することであり、ソーシャルネットワーク分析やバイオインフォマティクスなど、グラフ解析において幅広く扱われている問題です。この問題をより効率的に解くために数多くのアルゴリズムがここ数十年で開発されており、現在も新しいアルゴリズムが開発されつつある領域です。

しかし、対象となるデータグラフや探索対象の部分グラフによって、常に最新のアルゴリズムが最も効率的であるというわけではなく、状況によって最適であるアルゴリズムはさまざまであります。そこで、サブグラフマッチングアルゴリズム選択とは、与えられたデータグラフや部分グラフに対して最適なアルゴリズムを選択すること、と定義されます。

そこで、私の研究では、これを機械学習を用いて解こうとしております。そのことで、低コストで常に最適なアルゴリズムが選択でき、より高速なサブグラフマッチングの方法を研究しております。

研修成果について
現地には、サブグラフマッチングを先端で研究している学生もおり、その方も含めて議論を行うことでより自身の研究を頑健で貢献度の強いものにすることができました。

大きな成果としては、最先端で研究されている学生が開発したサブグラフマッチングアルゴリズムを自身のフレームワークに導入し、より最新を追った研究にできたこと、最新の問題定義として挙げられる、サブグラフマッチングとは別のサブグラフカバレッジという問題にも私の提案手法を適用し、より将来性を示すことができたこと、コペンハーゲン大学での研究成果を含めて私の研究成果を国際会議に投稿したこと、の3点になると思います。特に最後の論文投稿に関しては、現在 (2026年2月5日) Meta reviewerからのmajor revisionをいただき、その修正と最終稿の投稿を控えており、この研究の貢献度を改めて実感しつつ、この研修での大きな成果であると感じております。

おわりに

この2ヶ月間は、普段の生活からでは決して得られることのないくらい、多くの経験と濃密で貴重な時間を過ごすことができました。

私が慣れていない、人生初のヨーロッパでも、整った環境で充実した時間を送ることができたのは、支えてくださった皆様のおかげです。

情報科学研究科の皆様、並び研究室の方々やサポートしてくださった方々、また現地の皆様には深く御礼申し上げます。

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